研究紹介
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環境情報構造化

環境情報構造化に基づくサービスロボット実現のためのセンサ情報ネットワークの開発

環境側に分散配置された様々なセンサや処理アルゴリズムをネットワーク化し,目的ごとに構成を組み変えて必要な情報を取得,処理するとともに,結果をクラウド型データベースに格納します.その環境情報をサービスロボットに提供するシステムを開発しています.


タウンマネジメントシステム
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情報構造化アーキテクチャの構築

ロボットの動作を支援するための環境である情報構造化環境では,環境にセンサを配置することで,人,ロボット,日用品の位置情報,環境地図などを取得することができます. さらに,ロボットが適切な生活支援サービスを実行するためには,集めた情報を統合・解釈し,環境内の状況を推定する必要があります. このように,情報構造化アーキテクチャの要件を明らかにし,実世界で生活支援サービスを提供する仕組みを構築するために研究を行っています.


日用品の物品管理サービス 倒れた人の検出・警告サービス
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参考文献
”生活支援のための環境分散センサ情報統合アーキテクチャ”,永田晃洋, 長谷川勉, 表允晳, 辻徳生, 諸岡健一, 倉爪亮,第31回日本ロボット学会学術講演会2013 (2013. 9)

センサ情報による行動認識・予測と,それによる居住者ライフログの生成

隠れマルコフモデル(HMM)を用いて,床面上人足の輪郭データから居住者の行動を識別します. 居住者の動作と行動を情報構造化環境内で LRF によって得られたデータから,隠れマルコフモデル (Hidden Markov Model:HMM) を階層的に組み合わせることで,居住者の動作推定が可能です.


居住者ライフログ

参考文献
”階層的隠れマルコフモデルによる居住者の行動推定”,杉野原和也、 諸岡健一,辻徳生,倉爪亮,第15回 公益社団法人 計測自動制御学会 システムインテグレーション部門 講演会(SI), pp.2495-2498, 2014.12

ロボットによる能動的物体認識

ロボットは認識対象物を直接扱えるため,認識時にロボットの視線方向や対象物の姿勢を変えながら,様々な方向から対象物を観測することができます.そこで得られた形状幾何特徴量と,点群データによる形状の類似性を用いて,形状が未知の日常品に対しても認識可能な能動的物体認識法を構築しています.


能動的物体認識法
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参考文献
”能動的物体認識のための視点計画法”,中里 一幾,諸岡 健一,辻 徳生,倉爪 亮,第15回 公益社団法人 計測自動制御学会 システムインテグレーション部門 講演会(SI), 2014.12

ワゴンを利用した生活環境中の日用物品運搬システムの開発

情報構造化された環境において,ワゴンを押して物品運搬を行うための動作計画を行っています.人に物品を手渡す位置や,ワゴンを押して移動するための経路の計画を行い,その結果を組み合わせて動作を決定し,実機で検証します.


物品運搬の経路計画
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参考文献
”ワゴンを利用した生活環境中の日用物品運搬システムの開発”,中島 洸平,長谷川 勉,辻 徳生,諸岡 健一,倉爪 亮,第14回 計測自動制御学会 システムインテグレーション部門講演会 SI2013

日用品の位置追跡

どこに何が入っているのかがわかる知的収納庫を開発しています.複数のセンサを埋め込むことで家具・収納庫を知能化します.


知的収納庫

ロボット搭載カメラを用いた家具上変化検出

ロボットに搭載されたカメラを用いてテーブル上や棚内などの変化を前時刻の情景と比較して検出し,無くなったあるいは新たに置かれた物品を検出する研究を行っています。


本棚内の変化検出
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参考文献
”情報構造化環境における家具上物品検出のための移動ロボットによる視覚記憶の照合と変化検出”,桑畑舜也,長谷川勉,諸岡健一,倉爪亮,辻徳生,第31回日本ロボット学会学術講演会2013 (2013. 9)

人物位置追跡

床上に設置したレーザ距離センサを用いて人の足を検出し,歩行軌跡の計測や生活行動の推定を行っています.さらに,これらの情報と,生活者にアクティブRFIDタグ(自ら電波を送信するタグ)を身に付けてもらうことで得られる情報を用いて,複数人物を同時に追跡する研究も行っています.


レーザ距離センサによる人物追跡 アクティブRFIDタグを用いた複数人物追跡
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参考文献
”床上センシングシステムを用いた生活環境における移動物体の位置計測と居住者の行動推定”,桑畑舜也,長谷川勉,諸岡健一,倉爪亮,辻徳生,日本ロボット学会誌, Vol.31, No.8, pp.769-779, 2013